フィリップVSルイ14世

ある意味ひじょ〜に興味があった昨年公演の『仮面の男』のスカステ放送を、ひじょ〜に興味深く見ました。

東京千秋楽の日の公演で、スカステ放送ではごく普通の事ではありますが、この公演に関しては大劇場版は存在しないんですよね・たしか。
販売されているDVDも東京公演時のものだったらしいから。

で・
まあ・そんな意味合いも込めまして拝見した訳なんですが、見終わって、当時大劇場公演を観た人々の不評だとか不満をそれ程感じなかったのは、かなり変更されたからなんでしょうか。

こうなると、変更される前が余程凄かったのだろうか・・と想像も膨らむというものでして・・(笑)。

今となっては幻の大劇場版ですな。

映画版の『仮面の男』ファンとしましては、こう言うふうにまとめたんだ〜とそれなりに感心するところもありましたが、フィリップを牢獄から救出するシーンがあまりにあっけなかったのと、ルイ王と入れ替わらざるを得ないフィリップの心情がごく短時間に片付けられていたのが残念ではありました。

あの銀橋での影絵のシーンは、これまでにない演出でなかなか美しかったですが、指を動かしながら・台詞をいいながら・は何気に高度な技術を要したのでなないかと想像できます。

影絵もそうだけど、三銃士が馬に乗って駆けていくシーンの映像も、映像を使う手法としてはうまくできていたように思います。
あと、指を使って作ったハトが本物のハトになって飛んでいくところも。

ちょっとばっかり気になったのは、ルイーズはラウルの恋人だったんだけど、ラウルが死んでしまって可哀想なフィリップに出会ってからは、フィリップが好きになったんですかねぇ。

意外と短時間でのお話しの進み具合なような気がしますが、同情から恋に発展することもある、ということなんでしょう。

まあ・映画版とは似て非なるもの・と割り切って見れば、音月桂さんの耳に気持のいい歌声が沁み込んでくるし、主要人物以外の若手スターさんもみなさん歌がうまいし、美海ちゃんは可愛いしで、これまで見てきた(スカステで)公演と何ら変わらない印象を受けました。
それなりに面白い作品でした・・ということです。

この作品はこの先も別の意味で語り継がれる事になるのかもしれないけれど・・・児玉明子先生は・・・その後お元気でしょうか・・・。