月に誓うのはやめて

『サンセット大通り』と同じように楽しみにしていた『ロミオとジュリエット』
その日にどちらがロミオ役かは実はまったく知らないで行ったんだけど、自分の中ではなんとなく明日海りおロミオ・龍ティボルト・がしっくりくるかな〜と思っていたので・・・・というほどお二人を知っている訳ではないんだけど・・その役で公演が始まったのでラッキーと思いました。

まず驚いたのが、平日にも拘らず２階席まで観客はびっしり。
宝塚はたまにしか観劇できないけど、それでも退団公演でも平日ここまで埋め尽くされているのは見たことがなかったように思うんだけど。

さて・
やっぱり音楽がいいですよね〜。
主な方々はみなさん歌がうまいし、ダンスも迫力あるし。
実は愛希れいかさんの歌は初めて聞いたけど、綺麗な声で丁寧に歌う姿はジュリエットとしても魅力的でしたよ。
可愛いし・一生懸命だし・一途だし・もうこれから注目せずにはいられないですねぇ。

なんですがぁ
やっぱり注目しに行ったのは、元星っこ美弥るりかさんマーキューシオでしょう。
星組で紅ゆずるさんが演った時ほどの狂気は美弥さんには感じられなかったけど、敵対するティボルトを挑発するところとかは、なかなか（爽やかではありましたが）頑張っていました。

ティボルトに刺されて死ぬ時、マーキューシオがロミオに「ロミオが止めに間に入ったから自分はロミオの脇腹から刺されたんだ〜」みたいなことを話すシーンがあるけど、紅さんで見た時はそれがなんだか恨みがましく聞こえてちょっと違和感を感じたけど、今回は「だからおまえは不器用なんだよ」と擁護しているような気持が伝わって「そうか〜」ときちんと納得出来ました。

最後にせり上がって歌いながら銀橋を渡る姿には、もう感極まるものがありましたよ・・・こんなに立派になっちゃってねぇ。
これからがほんと〜に楽しみだわ。

そして・どちらのロミオも見た訳ではないから比べようがないけど、観劇した日の役替わりでよかったと思いました。
ただ、ロミオとジュリエットが最後に幸せそうに踊る場面では、役替わり云々ではなく、こんな素敵なシーンはやっぱり毎回トップスターに味わって欲しいかな〜と思ってしまった訳で、役替わりだとそれが半分になってしまうことがなんだかもったいないな、と勝手なことを考えてしまいました。

けど、これだけ人気の『ロミオとジュリエット』
どちらのロミオにも・どちらのティボルトにも魅せられる物があることは間違いないでしょう。

そう言えば
少々驚いたのは宝塚は生オーケストラでの演奏なのに、最後の方は殆ど演奏してないんですね（気がついたのが終わり付近だったけど）。パレードの時も演奏はなかったように思いました。生オケでは難しいのでしょうかね・・・？？？
しかも！
なぜだか今までになく
やたらと大音響。ええ〜　いい曲ですよ・・・けどね・・・けどね・・・

おまけに！
ロミオとジュリエットがバルコニーで愛を語るあの素敵なシーン・・・
真後ろの席から聞こえてくる「う〜んご〜っ」のいびき。
Ｂ席とはいえそれなりのお値段でしょう・・寝ちゃもったいないと思うんだけど。
いえいえ寝てもいいんです。けど・いびきはやめて〜（笑）。

あれだけの観客がいたらいろんな人もいるでしょう。
音量もサービス満点にされているのでしょう。
生オケもカラオケも関係ないのでしょう。

み〜んなひっくるめても観に行ってよかったです。
だって
だって・やっぱり・夢のような時間が過ごせたんですもの。