バラの国の王子

月組公演『バラの国の王子』のスカステ放送を見ました。
久しぶりに心洗われる作品でしたね〜。まさにディズニー映画を見ているようなわくわく感があって、これは子どもにも喜ばれる作品だったんだろうな〜と思いました。
ちょうど東京公演がG・Wの最中だったのも納得です。

プロローグのコーラスからもう引き込まれてしまいましたが、こんなふうによそ見をせず、それだけに集中して見ることは稀なんですよ・私の場合(笑)。
当時この野獣の衣装を見た時は、正直トップさんにど〜よ?なんて気もあったんだけど、ストーリーの流れの中でその部分だけに違和感を感じることもなく、結局は宝塚なんだから見た目の美しさは残しつつも、だけど野獣に変えられてしまったがゆえの悲しさも十分に感じられて、切ないな〜と感情移入もちゃんとできるお話しになってたんですね。

またベルがねぇ〜いい子でねぇ〜。
こういうお話しに出てくる3兄弟であったり3姉妹であったりの、一番末っ子は決まって「いい子」なんだけど、同じ両親から生まれ、同じ環境で育ったであろうはずなのに、なんでこうも性格が真逆なのか、お伽話の七不思議のひとつだわ(笑)。

ま・それはさて置き、それでもベルはただただいい子だけではない心の中の葛藤もよく表されて、ファンタジーなんだけどちょっと人間味もあって、ただの心優しい女の子になってないところがよかったです。

最後はお伽話の定番、悪は滅びる〜ではないけど、期待をまったく裏切らないハッピーエンドな展開に・・・いや見る前から結末は誰にでも想像できますが、やっぱり「あ〜幸せになれて よかった・よかった」と胸を撫で下ろすことができるのも見る側の幸せなんでありますよ。

まっ・最後の最後で二男龍王様が、ちょっとごねて霧矢王子を困らせても面白いかと思わないでもなかったけど、そこで時間を取られたら霧矢王子は空腹で倒れたかもしれないので、よしとしましょうかね(笑)。

この公演の脚本・演出が誰なのかなんてまったく知らず、気にもせず見ていたんだけど、幕開きのコーラスを聞きながら「なんだか炎にくちづけを〜に似ているな〜」なんて思った自分エライ!!
だって木村信司先生の作品だもんね、両方。

「炎に〜」は作品としてはあまり楽しめるものではないけど、こちらの方は宝塚初心者にも、お子様にもお勧めできる作品だと思いますね。

ベルも可愛かったけど、霧矢さん野獣の声がなんだかいつもより高くて可愛いなあ〜と思ったのは・・・気のせい???


どうでもいいけど、今更ながらにこの公演のポスターを見ると、龍さん王様がとっても優しい王様で、明日海家臣が魔女の手先みたいな表情に見えてしまうんですがね〜(笑)。