シーザーになにができる!!

めでたく日本公演を終えられて、とうこちゃんも一息ついている頃でしょうか・・・。
あれだけの台詞の量を覚えたんですものね。えらい!えらい!
よくも間違えずに・・・・え〜っと・ちょっと間違えたとこありましたねっ(笑)けど、もう今となってはどんなことも愛おし思い出でしょう。



さて・
福岡公演から約一週間後に再びとうこパトラに出会ったわけですが、アントニークレオパトラのいい大人がじゃれながら出てくるシーンから「なんて自由なんだ」とまずは驚きの幕開き。
福岡で観た時は自分自身が初見であることが一番の原因であると思うけど、どのシーンもドキドキして膨大な台詞の量に驚いたり、発せられる声の状態に気持が向いたり、スピード展開に遅れないようにしたり・・・正直真剣に見過ぎておりました。


けど、今回はお話しの展開も台詞の内容も割と理解できていたので、かなりリラックス気分で臨むことができ、だからかクレオパトラその人を自然に生きているとうこパトラにかなり感情移入ができました。


と・言ってもあの持って回った台詞は今の時代に生きるものとしては「う〜ん」となる場面も多々あったし、なんせ女王の気分なんて味わったことないから「わからん」となるところもあるにはあったんですね。


それでもクレオパトラの表情ひとつひとつにその場面の気持が現われているのが分かって、まさに自由に生きているクレオパトラを観た思いがしたのです。
アントニーにじゃれつく仕草も怒りに我を忘れてしまう姿も、後悔に嘆き悲しむさまもアントニー亡きあとの自分の運命の選択も、女王の威厳であったりただの女であったり、生きる時代は違えども人間誰しもが持つ本質そのものは同じなんだろう・・と思わせて貰うには充分過ぎる生き様をみせていただきました。


しかしながら・・・・いえいえ(笑)ただやっぱりどうしても気になったのは台詞がはっきりと聞こえない事。
前方席はいいのです。聞こえますもの。けどね〜2階席後方にいる身としては横向きの台詞・後ろ向きの台詞はどうしても聞こえづらい。今回私は数回の観劇ができて、ありがたくも前方席もあったからその時に「なるほど〜」と納得した台詞もあったからよかったけど、一回こっきりだったら「意味不明」で終わってしまったかも・・・と思わずにはいられません。


シェイクスピア劇とはこういうものだ・と言われたら頷きもしましょうが、宝塚観劇からの入門者にはそういう点ではやっぱり敷居が高いことは否めません。
また・
ところどころお笑いのシーンがあって、これも宝塚ではありえない身ぶり手ぶりのお芝居になんてフリーダムなんだ(笑)と、まあもれなく笑わせて頂きましたが、最後アントニーが自害し損なうシーンだけは笑って欲しくなかったな。
腹心であるエーロスとのやり取り・そのエーロスの自決・アントニーの嘆き・・・この流れの中での「死ねない?死ねない?」・・・う〜ん笑えるかな〜というのがどうしてもあったけど、きっとアントニーのあまりの自問自答振りにもれる笑いなんだとは分かる。
千秋楽辺りのこの台詞は私が観た福岡公演の時より若干??の数が少なめではあったように感じはしたけど・・・。


あとは、きっと小説なりを読んでおかないと理解出来ない世界なんだろうけど「なんでそうなるの?」となった疑問点がいくつかあったから、今は早く解決したい気分でもあります。


そうそう、分かっていても毎回「ぎょっ」となったのが蛇が這って逃げて行くところ。あれはちょっと気持が悪い。
帰り道々その蛇がどうやって逃げて行ったのかを語り合っている話し声を聞いたけど、どうなってたんでしょう・・・・。きっとあ〜なってたんでしょう。


残念ながら韓国公演までは観に行くことはできないから、もう私のクレオパトラは終わりました。
が・
まだまだ語りは続くのであります・・・。