リラの壁は美しい

公演があっていた頃から時々流れる映像に、バックの背景セットが綺麗だな〜と思っていた
『リラの壁の囚人たち』


を初めてスカステで見た。
やっぱりセットがきれいだった・・・これのみではあったけど(笑)。これって前に一度あったときもこんな感じだったんだろうか・・・。


で・お話しはなんだかこの感じ、なんだっけ?と思いめぐらせたら「そうそうマイディアニューオリンズのジョイみたいなんだ」というところに行きついた。
いやいや、お話し自体はまるっきり違うものなんだけど、なんて言うか主人公そのものは何にもやってないんだけど、回りでどんどんいろんな事態が発生して、でも主人公は何もできなくてただ苦悩するみたいなとこがジョイと重なった。


ただ、違うとしたらジョイはミュージシャンでかなりの美声の持ち主だったけど、エドワードはレジスタンス活動員だからお歌は二の次らしいというとこか(笑)。


まっ、それでもあのカッコよさですもの、「君はかわいい」なんて言われたらそれまでなんの接点がなくても、いきなり恋に落ちる気持ちは誰も止められませんよね。


しかし、どの人もこの人もみなさん立ち聞きが多いです(笑)。
ストーリーの肝心要な部分はみ〜んな盗み聞きされてるもの。


当時時々ダイジェストで流れていた、紅ゆずるさんの役ジョルジュはその時はイヤな男だな〜と思って見ていたけど、全編通して見るとなんとも哀れな男だったんだなあと・嫌な男だけど同情出来る役として創りだしてあったんだなあと・そしてやっぱり紅さんっていいわあ〜と改めて思った次第でありました・・・・少々オーバーアクションではありますが・・・・(顔が笑)。


美弥るりかさんのギュンターもステキ!でした。
二コリともしない生真面目さを絵にかいたような話し方・身のこなしでありながら、実はちょっといい人?って感じさせるところがいい。

あと、本公演ではあんまり見たことも聞いたこともないくらい活躍していた(ごめんなさい)直樹じゅんさんもなかなか渋い役が似合っててよかったです。これでお歌のひとつでも聞かせれくれたらもう完璧なのに(ナニが笑)。



大劇場公演ではあんまり活躍のない下級生も、バウ公演なんかになるとかなり目立った立ち位置にいたりして、そこがまた楽しみだったりするんだろうけど、舞台上で見えるぎこちなさはやっぱり経験を重ねないと習得出来ないものなんだろうなというのもよ〜く分かる。


お話しの最後はお決まりの展開で終わったけど、そこはそれ宝塚ですもの。フィナーレで紅さんが嬉しそうに笑ったり、美弥るりかさんが可愛い顔で微笑む姿で、哀しい結末がいっぺんで華やか気持に切り替えられるから、ヅカマジックというか・ヅカワールドっていうかこれがあるからやっぱり宝塚の舞台はいいんだわぁ〜と思った。


私にしたら今回2時間30分の放送時間を途中、頭も行動も切り替えることなく真面目に見終えた。
それもこれも偏に凰稀かなめさんの立ち姿の素敵さに目が離せなかった・・・・ということでしょう。