やっぱりミツコさん

『MITSUKO』の壺・・・じゃないツボな話し。



ミツコの子どもたちは可愛い。子ども時代日本から送られてきた贈り物に不思議そうに「見た事ない♪」と歌うシーンは和やかな気持になったし、ここでの拍手は大きかった。
このシーンももちろん好きだったけど、何と言っても一番お気に入りのシーンは、ミツコがバービックにどうしてハインリッヒに着いてきたのかと尋ねるところ。



なぜだかバービックさんはハインリッヒに助けてもらった経緯をなんとも表現しにくいダンスを披露しながら語る。
そして終いにはミツコさんと手を取り合いタンゴを踊る・・・・また、そこのミツコさんが生き生きと踊るから、本来のミツコさんって実はこんな人?って思わせるところがいい。
きっとこんな姿、夫にも子供たちにも見せた事ないかもね・なんて考えたり。
いつでもミツコやハインリッヒの側にいて、ミツコを励ましたりハインリッヒの支えになったり、さり気なく佇んでいるバービックが大好きだった。




空中を漂う(笑)船の存在も忘れてはいけない。
あの船に乗って登場するハインリッヒとバービック。容赦なくガクガクと揺さぶられても落ち着いて歌うマテは立派です(笑)。
さすがにとうこちゃんが乗ってる時は、あまり動かさないようにしてあったようだけど、それでもスムーズな動きとは言い難い、あの船の動き具合はツボに入ります。必見です(かどうかなんて知りませんよ笑)。



このシーンを前方で見た時は、いまだかってこんなに真上を向いてお芝居を見たことがあっただろうか、これからだってあそこまで首を反らせて見る経験ももうないだろうと思うと貴重な体験でもあったっけ。




とうこちゃんミツコが傘に下駄履きで登場するシーンもなかなかカワイイ。
マテも大好き?だと言っていたカタカタと下駄の音を響かせて小走りで出てくるミツコは、誰がなんてったって若さ弾ける10代の町娘です(笑)。
ここのミツコの鬘を3階席で見た時は、なんだかおでこの辺りがおかしいよ〜と思ったけど、1階席の時はそんなことはまったく気にならなかったから、角度によって見え方が違うのかなあ。




そしてとうこちゃんミツコと言えば、お目目キラキラ☆でしょう。
きっとライトの当たり具合もあるんだろうけど、とにかくいつでもどんな時でもホントにお星様が入っているのかしら、と思えるほど輝いていた。綺麗だったなぁ〜。




そしてそして、かなりマニアックなツボになるけど、ミツコが息子リヒャルトとイダの関係で言い争いをするシーンの歌で「魔女だわ」と言うミツコにリヒャルトが「天使だ」と言い返すそのあとの、「はっ・トウのたった天使だこと」と笑うあのはっ・の声が好き♡



あと・3階席で観た時終盤近く、ミツコが巻紙?に筆で手紙を書いているシーンではオペラで覗き込んで見ていたんだけど、ホントに書いていたように見えたけど・・もう確かめようがないけど・・もしそうだとしたら台詞を聞きつつ・言いつつ・書くのはなんだか難しいだろうな。



いろんなここが好きだとか、このシーンはよかったとか本当にいろいろあるけど、衣装もどれもこれも似合っていた。あの白のドレスも素敵だったけど、仮面舞踏会の時のなんだかゴージャスを絵に描いたような夜会服も煌びやかで好きだったな〜。
とうこちゃんミツコに限らず、イダの装いもよかった。袖がひらひらしていて、あれを着て家事やらなんやらは絶対出来ないよな〜と思わせるとこがさすが女優なのね・と納得(笑)。
ハインリッヒの親族のおばさま方の衣装もどれも落ち着いた色合い・デザインでいい雰囲気を出していた。



こんな時男性陣の衣装は残念ながらスーツくらいしかないから、どこがいいとかよく分からないけど、舞踏会のシーンでの黒燕尾服にはきっちり反応しました(笑)。燕尾をカッコ良く着こなすのはやっぱりタカラジェンヌくらいでは・・・などと思いつつ、仮面舞踏会なんだからここはいっそあの男性陣の中に燕尾服のとうこちゃんを潜ませておいてくれないかしら・・・なんて事・考えてませんよ!笑。



まだまだ余韻に浸りながら頭の中ではいろんな歌声が響いている。
日にちが経つほど感動の度合いが深くなってきて、叶うならもう一度見たいな〜と言う思いがあるけどさすがにそれは無理。
けど、そんな『MITSUKO』に出会えてよかったです。




さあ・今日から名古屋公演ですね・・・といっても名古屋は期間も回数も少ないんですね。
こんなにいい作品 たくさんの人に見てもらいたいと願いつつ、もう少し『MITSUKO』物語は続かせていただきます。