出会いとお別れの日

私が宝塚のファンになって一番に買った雑誌が「グラフ」だったと思う。
この時の表紙は真飛聖さんで、なんて綺麗な女性だろうと思った。もちろん名前も知らず、男役か娘役かも知らなかった。
その頃知っていたのは和央ようかさんのみだったけど、このグラフを買った時にはとっくに和央さんは退団していた後だったので、この本に載ることはなかった。ただ、スカイステージの番組表が見たいがためだけに買ったようなものだ。



で・パラパラと捲ってみても当然のことながらまったくつまらなかった。
なんとなくこの先やっていけるのかしら・・と不安になった・・・
今思えば・・(敢えて例えるなら)たったひとりの知り合いを頼って転校したはいいけど、行ったら彼女はもういなくなっていて、一人知り合いもいない教室に取り残されたような気分・・・とでも言おうか・・・・(例えるにしても学生はどうかと思う・という意見は却下です笑)




そんな気持で眺めていた最初に買ったグラフだったか、その次だったか定かではないけど、割と後ろのページだったと思う。
桐生園加さんの写真があった。驚いた。男性だと思った。申し訳ないけどほんとに。
私の中のタカラジェンヌのイメージにはまったくない人だったから。
女性なのに女性特有の曲線を感じさせない佇まいに暫くは目が離せなかった。



そんな一方的な強烈な出会いをしたにも拘わらず、彼女が私のハートを捉える事はなかったけど、なぜかしら映像で見る時には姿を追っていた。



だからそんな桐生さんの卒業はなんだか悲しい。
その日が来るまで応援させて頂こう。


で・


このグラフが暫くはスカステの番組表としての役割しか果たしていなかったので、その次の号はとうこちゃんが表紙だったにも拘わらず、毎日毎日捲っては確認していた番組欄のおかげで、とうこちゃんのきれいな、けど喧嘩売ってます?的な表情の表紙ははかなり傷んでしまった。
あとで、後悔の大津波が押し寄せてきても、その号は早々と完売してしまいもはや、きれいな状態のとうこちゃんには会えなくなってしまった。
このあとからのグラフはどれも指紋ひとつ残さない位(笑)大切に保存しているけど、年に一度しか飾れない(だろう)表紙のとうこちゃんの1冊をこんな形にしてしまった事をなんとお詫びしていいのやら・・・・。
あぁ〜ごめんなさい。



けど、とうこちゃん最後のグラフは写真欲しさに3冊も・買ったからまっ いいかぁ。