迷った先にあるもの

我が家のDVDデッキには、とうこちゃんの『赤と黒』千秋楽を録画したのがず〜っとそのまま残っているから、かなりの頻度でコマ切れに見ているのに、昨日はスカステ放送で流れていたのを見てしまうという、スカステファンの鑑のような(いいえ・とうこちゃんファンです)事をしてしまったよ。



この『赤と黒』・・・1回こっきりだったけど観に行きましたよ。
とうこちゃんが長い事、演リたい役だと言い続けたジュリアンだもの。ご本人も念願叶って幸せだったろうけど、ファンとしてもここは観ておかない事には絶対後悔するぞ、ってんで出かけたんだよ・・・・ふっ・・・


もう過去の話さ〜



あの頃はようやく宝塚観劇デビューを果たしたばかりで、この『赤と黒』のチケットは事前の入手の仕方が分からなった上に、発売日は即完売(泣)。
観たくてもチケットがな〜い!
この時、初めて某チケット屋さんの力(?)を借りたんだったっけ。しかしなんと割高だったことか・・・。



しかも、あの時期航空運賃が春休み期間で、往復で買っても一切割安にならない1週間と重なって、まあ〜SS席4〜5回分は悠に見られる飛行機代で行ったのさ。
そう、そうしてまでも観たかったんだよ・・・・。



初めて降り立った梅田界隈は難しかった(笑)。
そもそも、バスで降りた時から間違ったスタートだったから、まあ迷う迷う。
同じとこぐるぐる回って、もはや自分のいる場所すら分からない。
途方に暮れて、壁にあった地図を眺めていたら、外国人二人連れがやって来て同じように地図の前で立ち止まった。
「そうだよね、こんなごちゃごちゃなとこわかんないよね」ってなんだか迷子の切なさがほんの少し救われたような気がした。



なのに、その二人は何やら「OK〜」って指さしながら去って行った。
「ええっ〜行っちゃうの?日本人の私でさえ分からないのに君たちには分かったんだね、いいなぁ〜」
切なさ、更にパワーアップ・・・だよお。



けど、あんまり迷っている時間がない。
勇気を出して道行く人に聞いてみた。みなさんご親切に「そこの道を真っすぐ行って、そこ右に行って・・」・・・・・ええっと・そこの道って目の前には3つ程あるんですがね・・・。とりあえずお礼を言って溜め息を付く事3〜4回。
いや・尋ねた人それぞれに丁寧に教えてくれたんだけど、如何せん複雑過ぎなんだよ。


もう気持ちは捨てられた子犬状態・・・。
2回程迷い込んで入ったお店の案内係のお姉さんに聞いたら、地図片手に教えてくれた。さすがプロの仕事してまっせ。
最後の最後ようやく目的地到着。



迷う事・実に2時間(笑)。
しかし、
田舎から出てきた若者が迷子になる平均時間内なんだよ・・・・って誰がそんな調査してるんだよ!!     しかも若者じゃないよ・・・。



本来の目的のとうこちゃん観劇はオペラグラスを忘れる、と言うなんともおまぬけなオチが付いたけど・とうこちゃんのドアップは見られなかったけど・それでも感動して最後泣いちゃったし・・・いい思い出だよ。



で、こんなに大変な思いをして辿り着いたんだから、もうホテルでじっとしていればいいものを、観劇の時貰ったチラシの中にキャトルレ∸ヴの案内が入っていたもんだから、せっかく来たんだし〜って事になるわけよ。
はい・・・またまた迷いましたとも。
でも、そこでなんかの抽選券をくれて、引いたらとうこちゃんの非売品の写真をゲットしてしまったの。行ってよかったよ。ってか行かなきゃいけなかったんだよ。



そんなこんなでやっと梅田デビュー(?)を果すも、実は私には最大の難問が残っていたりしたんだよ。
次の日の仕事がどうしても休めなかったから、翌日は朝一の飛行機で飛んで帰って、11時からの仕事に間に合うよう出勤しなければならない、というまさに綱渡り状態。
もしも、の時は姉に「姉ちゃんのダンナちょっと具合悪くしてね」ってことにしておけばいいかって無責任にも考えたり・・・(姉さん大阪在住だから)。
結果としては  無事仕事には間に合いました。
が・・・・


やっぱり翌日の事考えて寝過したらやばいぞって気が張っていたからか、あんまり眠れなくて無事に行ったはいいけど、まあ眠い眠い(笑)。
仕事になりゃしない。
「そんな状態で仕事来るなよ」って声が聞こえてきそうだった(笑)。



だから、この『赤と黒』がとうこちゃんにとって忘れられない作品になったように、私にもあの日のことを思い出させる、忘れられない『赤と黒』になったのでした。



あれから梅田には何回も行くけど、行く度に分からない(笑)。
今度は大丈夫だぞって思って行くんだけど、やっぱり難しい。


きっとこの先何回も訪れることがあったとしても、結局は分からないままだと思う。
所詮田舎もんだし・・・ねぇ(笑)