一期一会

3分19秒



とうこちゃんが宝塚大劇場を卒業して今日で丸2年。
早かったのか、ゆっくりだったのか・・・・。
私の中の時間ではなんだかあっという間の2年間。もしかしたら、とうこちゃんにとっても早く過ぎ去った2年間かもしれない。



コンサート・ミュージカル・TV出演・などなどいろんな顔の「安蘭けい」を見せてもらったし、感動も抱えきれないほど頂いた・・・。
こんな幸せな時が来るとは、あの日はまだ思えなかったなぁ。



と・
いう訳で3分19秒に隠された真実にいきます(笑)
けど・つまらないです(笑)



私のPCに大切に保存されているデジカメで映した動画。
そう・とうこちゃん大劇場さよならパレードの映像。


きっと・今までの分とこれからの分の、私にあるすべての運を使い果たしただろう幸運で観る事が叶った前楽。
けど、ホントに見たかった千秋楽のチケットはあるはずもないし、まぁはなっから期待していなかったんだけど、一縷の望みをかけて挑んだ当日券もあっけなく玉砕。
その時点でパレードまでの時間をどうやって過ごそうかと思案に暮れる。
初めてのパレード、何時に始まるのかさえ分からず、どこにいていいのかさえ分からない。途方に暮れていると同じようにポツンと立ち尽くしている同年代の女性発見。
おそるおそる声をかけてみる。その女性もひとりで当日券目当てに来られたとのこと。そして夢やぶれたり。
もうそれだけで親近感がわき起こり、ありがたいことにご一緒させていただけることに・・・。
その時間が多分11時位かと思う。


それから、私たちの長い長い1日が始まった。
とうこちゃんが好き・だたそれだけの共通点で自己紹介から始まり、とうこちゃんへの想いの丈を語り合い千秋楽が見られなかった事を嘆き合い、まるで以前からのお友達のように自然に会話は進んだ。



途中、「さすがにお腹が空いたね」ってことで食事をしようと思い立つも、この場所を離れられない・・・・と悩んでいたら、お隣で同じようにパレードの為に待っているおばあちゃまとお孫さんが「場所は私たちが見ておくからいってらっしゃい」とことばをかけて頂いた。
同じ境遇にいるというだけで、見ず知らずの方に親切にしてもらえることに「ありがたいな」と心から思った。



そんなこんなで食事をした30分以外はず〜っと立ちっぱなしだった。
とうこちゃんがパレードのためにあの場所に現れたのは何時くらいだったっけ。
多分9時前だったように思う。



さすがに早くからパレードのためだけに来ていた私たちの立ち位置は最高だったかもしれない。
それだけがこの長い長い待ち時間に希望を与えていた。
そして宴の終演がやって来た。



とうこちゃんがお花のアーチをくぐって私の視界に入り、とうこパパを見て笑いFCの方々の言葉にうなずき、カメラマン・記者の方々のフラッシュを浴び、オープンカーに乗り込み投げキッスをして私の視界から消えていった・・・・・この間が「3分19秒」この時間なのだ。



10時間近く待って待って4分足らずのとうこちゃんパレード。
それでも私たちの中には満足感だけしかなかったと思う。



すべてが終わってご一緒させて頂いた方とお別れする時、もう会う事はないけどこの日の事を忘れる事は決してないと思ったのは私だけではないはず・きっと。



3月9日はとうこちゃんが大劇場を去った日でもあるけど、この日が来る度思い出すのは悲しかった思い出ではなく、心がほっこりするあったかい思い出ばかりだ。
長い時間を共有してくれた方・場所を守ってくれたおばあちゃまとお孫さん・さりげなくあめをくれたお隣の方・「あなたが早くから来てるから前に行ってね」と背中を押してくれた方・「場所の確保に使ってね」とチラシをくれた方・とうこちゃんの最後の挨拶の内容を丁寧に教えてくれた方・そんないろんな方々の親切をたくさん頂いた日でもあった。




この3分19秒には、この時間だけでは到底計りきれない大切な思い出が詰まっている時間なのだ。


そんな大切な思い出も「安蘭けい」というたったひとりの存在があったからこそなんだなとか、人の縁の不思議とかを感じずにはいられなかったりする。




これからもいろんな大切な思い出がとうこちゃんという存在で増えていくんだろうな、と思うとワクワクする。